こんにちは!3匹の保護猫と暮らす黒猫兄弟です。
我が家では、5年前くらいに出会ったキジトラ猫と1年前くらいに引き取ることになった黒猫2匹の3匹で暮らしています。けっして仲良しではないのですが、喧嘩もせず一緒に楽しく暮らせています。
今回は、私の様にひとり暮らしで猫を飼う方が一度は考えるであろう「多頭飼い」について、私の経験談も交えながら、先住猫さんと新入り猫さんが仲良く暮らすための秘訣をたっぷりお伝えします。
私は一人暮らしで子猫を始めて飼うことになったので、しばらくは1匹育てるのも大変だなと思って暮らしていたのですが、自分が仕事で家を空けている間に愛猫が寂しくないだろうかと常に考えていました。
ですが、もう1匹迎えるとなると、実際は色々大変なんだろうなと考えていました。
そんな時に保護猫ボランティアの方に出会い、里親が見つからないという話を聞いたので、見せてくれませんかとお願いした時に出会ったのが、2匹の黒猫でした。子猫なのに人馴れしていたので、飼うのも良いかなと思ったのですが、問題はその黒猫の姉妹はぴったりと寄り添っていたので、1匹だけ連れ帰るわけにも行かないので2匹一緒に引き取る事にしました。今となっては、2匹は姉妹なのに性格が違うので、どちらも可愛いので、一緒に引き取って本当に良かったと思っています。そして先住猫とも仲が良いわけではないのですが、大きな喧嘩もせずに暮らせているので私の場合は奇跡的に多頭飼いが成功出来ています。
ですが、猫たちは人間社会同様に相性や環境でうまく共生出来ない可能性もあると思うので、今回の記事を書くことにしました。これから多頭飼いを考えている方の参考になったら嬉しいです。
多頭飼いを始める前に知っておきたいこと
猫ちゃんを新しくお迎えするのって、本当にワクワクしますよね!でも、ちょっと待ってください。
多頭飼いは、ただ猫ちゃんの数を増やすだけではありません。
先住猫さんと新入り猫さんの両方が幸せに暮らせる環境を整えることが大切なんです。
多頭飼いのメリット・デメリット
まず、多頭飼いの良い点と気をつけたい点を見ていきましょう。
メリット
- 猫同士の交流: 遊び相手ができて、運動不足解消やストレス軽減に繋がることがあります。
- 社会性の向上: 他の猫との関わり方を学ぶことで、社会性が育まれることがあります。
- 飼い主さんの心の癒し: たくさんの猫ちゃんに囲まれる生活は、何物にも代えがたい癒しになります。
デメリット
- 相性の問題: 相性が合わないと、ストレスや喧嘩の原因になることがあります。
- 病気のリスク: 感染症のリスクが上がり、病気になった場合、他の猫ちゃんにも移る可能性があります。
- 経済的な負担: 食費、医療費、トイレ用品など、猫ちゃんが増える分だけ費用がかさみます。
- 世話の手間: トイレの掃除やご飯の準備など、手間が増えます。
新入り猫をお迎えする前に準備すること
「よし、多頭飼いするぞ!」と決めたら、まずは新入り猫さんをお迎えする前の準備が肝心です。
これが成功の鍵を握ると言っても過言ではありません。
1.猫ちゃんの性格を考慮する
ポイント | 具体例 |
先住猫の性格 | 怖がり、神経質、遊び好き、穏やかなど。 |
新入り猫の性格 | 先住猫の性格と相性が良いか。子猫は比較的受け入れられやすい傾向があります。 |
性別 | オス同士、メス同士、異性同士など、組み合わせによって相性が変わることも。一般的に、異性同士の方が相性が良いと言われています。 |
私の家でも、最初に迎えた先住猫のトラミは臆病でとても穏やかな性格でした。
そこに後から迎えた元気いっぱいの黒猫達が加わったのですが、トラミの穏やかさが黒猫たちの好奇心を受け止めてくれたので、比較的スムーズに仲良くなれましたね。
2.生活環境を整える
猫ちゃんがそれぞれ安心して過ごせる場所を確保することが重要です。
- 隠れ家や高い場所: ストレスを感じた時に逃げ込める場所を確保してあげましょう。キャットタワーや猫ハウス、段ボール箱なども活用できます。
- トイレの数: 「猫の数+1」が理想と言われています。清潔に保つことも大切です。
- 食器・水飲み場: それぞれの猫ちゃんが安心して食事・水分補給できる場所を複数用意しましょう。
- 爪とぎ: 複数用意し、お気に入りの場所を見つけてもらいましょう。
- おもちゃ: 喧嘩の原因にならないよう、複数の種類を準備しておきましょう。
猫ちゃんは縄張り意識が強いので、自分のスペースがあることが心の安定に繋がります。
3.獣医さんに相談する
多頭飼いを始める前に、かかりつけの獣医さんに相談することをおすすめします。
特に、先住猫さんの健康状態や、新入り猫さんのワクチンの接種状況、健康診断などについてアドバイスをもらいましょう。感染症の予防接種は必須です。
新入り猫さんをお迎えしてからのステップ
いよいよ新入り猫さんをお迎え!ここからが本番です。
焦らず、猫ちゃんたちのペースに合わせて慎重に進めていきましょう。
ステップ1:隔離期間を設ける(最低1週間)
新入り猫さんを家に迎えたら、いきなり先住猫さんと対面させるのは絶対に避けましょう。
まずは、別々の部屋で完全に隔離します。
- 目的:
- 新入り猫さんが新しい環境に慣れるため。
- 先住猫さんのストレスを最小限に抑えるため。
- お互いの匂いや存在に慣れるため。
- 新入り猫さんの健康状態を確認するため(病気の持ち込みを防ぐ)。
- 隔離部屋: 新入り猫さんのご飯、水、トイレ、寝床などを全て用意し、安心できる空間を作りましょう。
私の経験では、別の部屋を用意出来なかったので、ドン・キホーテに駆け込みケージを購入しました。
結果的にはケージに子猫達を入れたのですが、外に出たいと鳴いたり暴れたりしたので、30分ほでケージはお役目御免となりました。ですが先住猫と子猫たちはお互い距離を取り、慣れるまでには5日ほどかかりました。
ステップ2:匂いの交換
隔離期間中も、お互いの存在を少しずつ意識させるための準備を始めます。
- 方法:
- 新入り猫さんが使っているタオルやおもちゃなどを先住猫さんの部屋に置いて、匂いを嗅がせます。
- 逆に、先住猫さんの匂いがついたものを新入り猫さんの部屋に置いてあげます。
- 飼い主さんの手で、それぞれの猫ちゃんを撫でた後、もう一方の猫ちゃんを撫でて、間接的に匂いを交換します。
- ポイント: どちらの猫ちゃんも不快な反応を示さないか、よく観察してください。
この「匂い交換」は、猫ちゃんにとってとても大切なステップです。相手の匂いを認識することで、「もしかして、この匂いの生き物は敵じゃないのかな?」と、少しずつ警戒心を解いていくきっかけになります。
ステップ3:音と視覚の共有(ドア越しのご挨拶)
お互いの匂いに慣れてきたら、次は音と視覚の共有です。
- 方法:
- 隔離部屋のドアを少し開けて、お互いの姿が見えるようにします。
- 最初は短時間から始め、徐々に時間を延ばしていきます。
- お互いに威嚇したり、攻撃的な素振りを見せたりしないか、よく観察してください。
- ポイント: ドア越しに、おやつをあげたり、おもちゃで遊んであげたりして、良い印象を与えましょう。「相手がいると良いことがある」と認識させることが大切です。
ステップ4:直接対面(短時間からスタート)
いよいよ直接対面です。これも焦りは禁物。必ず飼い主さんの監視下で行いましょう。
- 場所: ストレスが少ない、広めの場所を選びましょう。逃げ場があるかどうかも重要です。
- 方法:
- 最初は短時間(数分程度)から始め、問題がなければ徐々に時間を延ばします。
- おやつやおもちゃを使って、ポジティブな体験を共有させましょう。
- 猫同士が唸ったり、威嚇したりするようなら、すぐに引き離して一旦休憩させましょう。
- 無理に近づけたり、触らせたりしないようにしてください。
- 注意点:
- 喧嘩になったらすぐに中断: 喧嘩になりそうになったら、大きな音を立てたり、間に何か挟んだりして、冷静に引き離します。手で直接触って引き離そうとすると、怪我をする可能性があるので注意してください。
- 常にポジティブな経験を: 「相手がいると良いことが起こる」と猫ちゃんに思ってもらうことが大切です。
初めての直接対面は、どんな猫達でもシャーっと威嚇しますが、これは猫の習性なので仕方ないですね。
こういう時は距離を離すのが正解です。しばらく経てば威嚇はなくなります。
ステップ5:一緒に過ごす時間を増やす
直接対面が問題なくできるようになったら、一緒に過ごす時間を増やしていきます。
- ポイント:
- 同時に遊ぶ: 猫じゃらしなどで同時に遊んであげると、一体感が生まれます。
- 一緒にご飯を食べる: 距離を保ちつつ、並んでご飯を食べさせてみましょう。最初は食器の距離を離し、慣れてきたら徐々に近づけていくと良いでしょう。
- お互いのスペースを尊重: それぞれが落ち着ける場所があることを確認し、無理に一緒にさせないようにしましょう。
仲良し多頭飼いを継続させるためのコツ
無事に猫ちゃん同士が仲良くなれても、それで終わりではありません。
良好な関係を維持するために、日頃から意識したいことがあります。
1.猫それぞれのパーソナルスペースを確保する
どんなに仲良しでも、猫ちゃんには「一人の時間」が必要です。
- 隠れ家: 各猫ちゃんがそれぞれ安心して隠れられる場所を用意しましょう。
- 高い場所: 猫ちゃんは高い場所が好きなので、キャットタワーや棚の上など、いくつか高い場所を確保してあげると良いでしょう。
- 出口が複数ある場所: 逃げ道を確保することで、猫ちゃんはより安心して過ごせます。
2.平等な愛情を注ぐ
どちらかの猫ちゃんばかり可愛がると、嫉妬して関係が悪化する可能性があります。
- 個別の時間: 各猫ちゃんと一対一で遊んだり、撫でてあげたりする時間を作りましょう。
- 公平な接し方: おやつをあげる時や、声をかける時なども、できるだけ平等に接するように心がけましょう。
私の場合、先住猫のトラミと黒猫たちが一緒にいる時はもちろんですが、それぞれとゆっくり過ごす時間も大切にしています。黒猫のクロエは膝に乗って甘えるのが好き、トラミはたまにかまってほしい、黒猫のルネは他の2匹が寝ている時になでなでしたほしい、といった具合に、それぞれの「好き」に合わせて接していますね。
3.トイレと食事の管理を徹底する
意外と見落としがちですが、トイレや食事の環境は猫ちゃんのストレスに直結します。
- トイレの清潔さ: 常に清潔に保ちましょう。汚れているとストレスになり、粗相の原因にもなります。
- 食事の場所: 喧嘩にならないよう、できるだけ離れた場所で食べさせるか、監視下で食べさせましょう。早食いや横取りを防ぐためにも大切です。
- 水飲み場: 複数箇所に設置し、いつでも新鮮な水が飲めるようにしましょう。
4.定期的な健康チェックとストレスサインの見極め
多頭飼いでは、一匹では気づきにくいストレスや体調の変化を見逃さないことが重要です。
- 異変の早期発見: 食欲不振、下痢、嘔吐、過剰なグルーミング、毛づくろいをしなくなる、隠れる時間が長くなるなどの変化がないか、日頃からよく観察しましょう。
- 喧嘩の兆候: 唸り声、シャーという威嚇音、毛が逆立つ、目を細めるなどのサインを見逃さないようにしましょう。
- 定期的な健診: 年に一度は獣医さんで健康診断を受け、早期発見・早期治療に努めましょう。
5.焦らない気持ちを持つ
猫ちゃん同士が仲良くなるまでには、時間が必要です。
数日で仲良くなる子もいれば、数ヶ月、あるいはそれ以上かかる子もいます。
- 無理強いはしない: 飼い主さんが焦って無理に仲良くさせようとすると、かえってストレスを与えてしまいます。
- 猫ちゃんのペースを尊重: それぞれの猫ちゃんの性格やペースに合わせて、ゆっくりと関係を築けるように見守ってあげましょう。
- 専門家への相談: もし、どうしても仲良くなれない、喧嘩が絶えないなどの問題がある場合は、獣医さんやキャットシッター、猫の行動専門家などに相談することも検討してください。
まとめ:多頭飼いは根気と愛情が成功の秘訣!
猫の多頭飼いは、確かに手間も時間もかかります。でも、複数の猫ちゃんが仲良く寄り添って暮らす姿は、何物にも代えがたい喜びと癒しを与えてくれます。
多頭飼い成功の秘訣は、以下の点に尽きます。
- 事前の準備と情報収集
- 猫ちゃんのペースに合わせた慎重なステップ
- 環境整備と平等な愛情
- 焦らず、根気強く見守る姿勢
もしあなたが多頭飼いを考えているなら、ぜひこの記事を参考にしてみてください。そして、あなたと猫ちゃんたちが、より豊かな毎日を送れるよう、心から願っています!黒猫兄弟でした!